がくぶんの発酵食スペシャリスト養成講座をはじめて1か月半がたちました。講座では、テキストの他に、発酵食品 手作りBOOKという本がついており、そこには家庭で手軽にできる発酵食品の手作り方法が書かれています。
“どれもやさしく作ることができ、おいしい調味料や漬け床として毎日の料理に幅広く活用できるものばかり”と書いてあるのですが、やや私にはハードルが高かったぬか床を作ってみました。
ぬか床というのは、いったんつくると世話が大変だというイメージがありましたが、こちらで学ぶのはタカコナカムラ先生レシピだと冷蔵庫保管できるぬか床で、実家にあったぬか床とはちがいました。
作ったようすを紹介します。
ぬか床は乳酸菌の宝庫
米ぬかに塩と水をまぜて作ったぬか床に野菜を付けたものがぬか漬けです。野菜の乳酸菌が米ぬかを発酵させてうまみを引き出し、米ぬかの栄養成分が野菜にしみこんで、酸味のある栄養豊富なおいしいつけものとなります。
私は漬物って塩分が高いので、体には悪いものだと思っていたのですが、ぬか漬けは栄養満点の食べ物。
まず、ぬかは玄米を精米したときに取り除かれる皮や肺がの部分でお米の栄養が詰まっています。ぬかを発酵させると、たんぱく質、脂質、食物繊維、ビタミンB群やマグネシウムなどとても栄養が豊富です。
ぬか漬けにすると野菜からは水分が抜けていき、ビタミンB1の含有量は生野菜よりも大幅にアップします。野菜には火を通さないので、野菜の栄養素が壊れることがありません。
また、漬物は乳酸発酵することで、旨みや酸味が出てきます。と同時に有害な微生物が繁殖するのを抑えて長期保存が可能となります。
宅配野菜などを利用していると野菜がまとまって届きますが、野菜は新鮮なうちにたべないとどんどん栄養価がなくなるといいますが、ぬか漬けにしてしまえば、長持ちさせ、しかも栄養価も高まらせることができます。
乳酸菌は、腸内環境を整える善玉菌の代表です。ぬか漬けに含まれる“植物性乳酸菌”は酸や塩分などがある厳しい環境にも強く、いきたまま腸まで到達できます。
ぬか漬けなどの発酵した漬物には、酵素もたっぷり。酵素とは人間の生命活動を調整する重要なもので、消化酵素は食べ物を紹介して必要な栄養素を取り込むために必要なものですし、代謝酵素は、老化防止や免疫力アップ、自然治癒力を高めるのに役立ちます。
ぬか漬けは栄養満点の食べ物です。
野田ホーローのぬか漬け美人買いました
タカコナカムラ先生レシピでぬか床をつけるとすると、冷蔵庫にいれることになるので、1キロのぬかが入る容器を用意する必要があります。
中にいれるのはぬかだけじゃなく、水やその他野菜もいれるわけで、3.2リットル程度のホーローまたはプラスチック容器が望ましいと書いてありました。
ホーローといえば野田琺瑯が有名なので、そこで、3.2リットルのものをさがしてみたら、ぴったりなものがありました。
その名も“ぬか漬け美人”
ぬか漬けをつくるためのホーローです。(もちろんそれ以外にも使えます)
ぬか漬け美人は、ぬか1キロをつかってぬか床をつくるのにちょうどいい容器で、
フタはもちろん水取器までついています。
水取器は、野菜の水分でぬか床が水っぽくなったら、これを差し込んで、余分な水分をすいとって捨てるためのものです。
タカコナカムラ先生のぬか床の作り方
ぬか漬け美人の容器にもぬか床レシピがついていて、タカコナカムラ先生のレシピとほぼ同じです。
煎りぬかと生ぬかの違い
材料のところに ぬか(生)と書いてあったので、麹にも乾燥と生があったので、ぬかにも生ぬかというものがあるのかと思って、お店で探してみたけれど、生ぬかとかかれたものがなかったので、ネット調べて買ってみました。
ところが、届いたものは、生ぬかとかいてあったのに、すでにできあがりのぬか床でした。それでつけてもいいのですが、それでは勉強にはならないと思ってまた生ぬかを探して再度注文。
きたのは、これ
で、これって乾燥ぬかじゃないの?と思いましたが、生ぬかとしてうっていたのがこれ。私がまちがっていたのは、生と乾燥ではなく、生と“煎り”の違いでした。
生ぬかとは煎ってないそのままのぬかで、生ぬかのほうが煎ってないために乳酸菌が発酵しやすくておいしいぬか床になるそうです。ただし、いってないので、虫も付きやすいのだとか。
失敗しないのは煎りぬかだということですが、今回はテキスト通り、生ぬかでやることにしました。
煎りぬかと生ぬかは見た目ではあまりよくわかりません。どちらもパサパサの粉状のぬかです。発酵食スペシャリストの講座は内容自体はそんなに難しいものではないのですが、材料をそろえるのが難しいですね~。
毎回悩みます。
ぬか床の作り方
作り方を動画にまとめました。
①塩と水を鍋にいれて火をかけて溶かし、それを常温にさます
②塩水をぬかに少しずついれてかきまぜる
③昆布、赤とうがらしをいれる(赤とうがらしは殺菌作用がある)
④ぬか床に捨て漬けの野菜をいれ1日おいては絞り、あたらしいものと交換する。捨て漬けをすることで、野菜の植物性乳酸菌がぬか床にはいっておいしくなります。(常温保管)
⑤1週間から10日でぬか床の完成。
ここからが本漬け。1日1回新しい野菜を入れて、冷蔵庫で保管。
ぬか床を作って最初に捨て漬けの野菜からはまったく水がでず、ぬか床も全然においがしませんでした。実家にぬか床があるので、どんなものかはわかっていましたので、こんなパサパサでいいのかな?と思ってたんですけど、日を追うごとに、野菜からは水分がでて、ぬかはふかふかに。
捨て漬けの期間は常温保存で25度ぐらいがいいそう。春から初夏がベストだそうです。今は秋ですが、ちょうど昼間が25度ぐらいをたもっているので、秋でもいいのかな。気温がたかすぎると腐ってしまいますし、低すぎると発酵しにくくなります。
ふかふかになるとともにあの独特のにおいが出てくるようになりました。
こうなれば完成です。食べごろは20~24時間で、夕食時にぬか漬けをだして、翌月分を漬けます。別に2日間つけ時間がながくなっても味はそんなに変わりません。
冷蔵庫に保存すると、毎日かき混ぜなくても大丈夫ですが、ぬか床はかき混ぜると乳酸菌が空気に触れて活発にはたらき、おいしいぬか床にしてくれます。
かき混ぜないと、乳酸菌の働きが弱くなり、腐敗菌が繁殖しはじめ、かびたり嫌なにおいがしています。
こまめに買い混ぜたり、何もつけずにぬか床をやすませたり、乾燥ぬかをたして、追いぬかをしたりしてメンテナンスが必要です。
タカコナカムラ先生レシピのぬか床は冷蔵庫にいれて保管ができ、2日に1回かきまぜる程度でよく、管理がしやすいので助かります。
野菜をつけるときに、きゅうりやなすといった定番の野菜以外にもごぼうやえだまめ、パプリカなど違う野菜や切れ端や皮などをぬか床にいれると他の野菜の栄養素もとることができ、オリジナルな味のぬか床ができます。
ややハードルが高かったぬか床ですが、つくってみれば簡単。ぬか床は生きているので、冷蔵庫にいるとなんかかわいい。
このみの味に育つまで大切に育てていこうと思います。
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